幻の名作
エイトボールデラックスマック版は1993年にカナダのAMTEX社から発売されました。これは1981年に米国の有名なピンボールメーカーBally社から発売されたベストセラーの実機のライセンスを受けて制作したもので、北米を中心に人気が出て全米ソフトウエア協会のベストしミュレーションゲームファイナリストになりました。
その後アムテックス社がなくなってしまったこと、販売を継続するにはBally社とのライセンス契約を再締結する必要があるなどの問題があり、沢山のリクエストを受けながらもリトルウイングから発売することができなかった幻のタイトルです。
北米ではいまだに需要があるようで、アマゾンや古いソフトを売っているサイトで中古品が販売されています。もちろん全くバージョンアップしていないので、20年前のマシンがないと動かないのですが、そういったアンティークなコンピュータを大事にして現在も楽しんでいただけているとは素晴らしい事です。
Amazon.com: Eight Ball Deluxe (Mac): Video Games: Reviews, Prices & more (英語)
マック版の後にPC版も発売されましたが、これはリトルウイングの作品ではありません。PC版を開発した会社の社長、マーク・ベンジ氏がマック版にも使われているオープニングの曲を私たちの目の前でたった5分でバンジョーを弾いて作曲してくれたのですが、なぜかどこにもクレジットされていません。当時のピンボールマシンには曲をまるまる入れられるようなメモリはなく、あの軽快な名曲は実はオリジナルのマシンにはなかった、とは今では信じられませんね。